楽器学とは

楽器学的研究
 これまで、主に鍵盤楽器分野で時代楽器について調べると、楽曲成立の背景がいろいろ見えてくるという観点からこのブログを書いてきました。
 そのような研究を楽器学(オルガノロジー)といい、この分野ではものごとを観て論理的に考える姿勢が必要です。ところが、「右脳的」な芸術行為では「直観」に頼り、あまりものごとを深く考えませんので、少なくとも私にとってはいい勉強になっています。
 そこで、「何のため勉強するのか」ということになりますが、
1.疑問に対する解答、新知識などを得た時はとても充足感がある
2.他人と「良質な議論」ができるようにする
3.その「良質な議論」によって、より良い展望を得るため
勉強するのだと思っています。もっとも、情報過多で実践をせずに理屈を重ね「おかしくなる」ことには警戒しなければなりません。

 地動説のガリレオ以来、理系学問での研究的姿勢とは
1.現象をよく観察する
2.仮説を立てる
3.実験と数値化等で仮説を強化・立証する
4.証明の正しさが客観的であることを確認する
5.そこから普遍的法則や定理を導き出す

ことが基本です。

 音楽学の一部である楽器学でも、そこまでやればいいのでしょう。しかし、2.までは勝手なことをいえて楽しいのですが、それがなかなか・・・・オリジナルの一次資料がほとんどない日本では3.以下が大仕事なのです。そこで、広く認められた通説・学説を探し出して自学自習にとどめることが多くなります。 
 それに、わが国では仮説以前の「主観的文学的表現による見解」の主張がないと一般には興味をもたれず、特に楽器学領域では机上の空論が多く、納得させる実証的な研究があまり出てきません。そのうえ、誤伝や神話を信じた著名人が「コビキマゴビキ」しているうちにそれが伝播されるという社会現象も見られます。いずれ、誤伝・神話特集をしたいと思っています。

 近年、一次資料に基づく日本人音楽学者の論文発表が『アーリー・ミュージック』、『ギャルピン・ソサイティ・ジャーナル』等に見られるようになってきました。でも、楽器学領域の論文は少ないようです。
 


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